TOEICリスニング対策を徹底解説!勉強法やスコアを上げるコツも紹介
TOEICのリスニングセクションはリアルな英語の聞き取り能力を評価し、ビジネスシーンでの成功に欠かせないスキルを育てる場となっています。
この記事ではリスニング対策に焦点を当て、基本から応用テクニックまで分かりやすく解説します。
問題形式から、なぜ聞き取れないのか、スコアを上げるための勉強法、おすすめの参考書まで幅広い情報をお届けしています。
この記事を読んで、TOEICリスニングのスコアアップに一歩近づきましょう。
TOEIC®とは?
TOEIC(Test of English for International Communication)は、国際的なビジネスコミュニケーションにおける英語能力を評価するための世界的に認知された試験です。
TOEIC試験は企業の採用試験や昇進試験、国際的なビジネス交渉において英語スキルを証明するために広く利用されており、この試験を通じて自分の英語力を客観的に知ることができます。
試験はリスニングとリーディングの2部構成からなり、下記でそれぞれについて詳しく解説します。
リスニングセクション
リスニングセクションでは会話やモノローグの録音が再生され、各問題に関連する質問が出題されます。
4つのパートで構成されており、最初の2つのパートでは単語や短い文を聞き取り、スペルや意味を理解する能力をテストします。
次の2つのパートでは長い会話やトークを聞き取り、詳細な情報を理解し要約したり意見を述べたりするスキルを求めます。
TOEICリスニングの特徴は、ビジネス関連の内容が中心であることです。
会議・プレゼンテーション・電話会話・広告・取引など、実際のビジネスシーンで使われる英語がテーマとなります。
そのため、リスニングセクションの対策にはビジネス英語の理解やコミュニケーションスキルの向上が欠かせません。
リーディングセクション
リーディングセクションでは英語で書かれたテキストを読み取り、その内容を理解し関連する情報を抽出する能力を評価します。
このセクションも同じく4つのパートから構成され、最初のパートでは単語やフレーズの意味を問う単語理解の問題、次のパートでは文章の内容や詳細を把握し、主題や目的を理解する能力を求める文章理解の問題があります。
さらに、3つ目と4つ目のパートでは長い文章やビジネス関連の文章を読み、情報の要約や推論、意見の表現に関する問題が出され、ビジネスコミュニケーションに必要な読解スキルをテストします。
リスニングセクション同様、ビジネスに関するテキストが中心です。
関連記事:TOEICリーディング対策のコツや特徴・おすすめの教材を紹介
TOEIC®リスニングをマスター!~各パートの基本~
TOEICリスニングセクションはリアルなビジネスシナリオを模倣し、英語の聞き取り能力を評価するために設計されています。
ここでは、リスニングセクションの各4つのパートをそれぞれ徹底解説。
これであなたもリスニングマスターです。
それでは、各パートの基本を詳しく探っていきましょう。
- Part1:写真描写問題
- Part2:応答問題
- Part3:会話問題
- Part4:説明文問題
Part1:写真描写問題
Part1は「写真描写問題」で、全10問です。
写真が提示されており、それに関する簡単な文が4つ読み上げられ、写真に基づいた最適な描写を選択肢から選びます。
日常風景やビジネスシーンが主な題材となり、スピーディーな判断力が必要です。
Part2:応答問題
Part2は「応答問題」で、全25問です。
短い対話文や単文が流れ、その後に関連する質問が3つ出題、会話内容や情報を理解し適切な応答を選択します。
ここではリアルなコミュニケーション能力を評価し、適切な応答を素早く判断する力が試されるでしょう。
Part3:会話問題
Part3は「会話問題」で、全39問です。
2〜3人によるビジネスシーンでの様々な状況を模倣した短い会話が流れ、それに関連する質問が出題されます。
会話の内容や発言者の意図を理解し、適切な回答を選択できるかどうかの情報処理能力をテストします。
主要なポイントや詳細情報を正確に捉えることが求められるパートです。
Part4:説明文問題
Part4は「説明文問題」で、全30問です。
1人の話者による短い講話やアナウンスメントが流れ、それに基づく質問に解答する形式。
ビジネス会議・公式の案内・日常的なアナウンスメントなど様々な状況がカバーされ、文章の主題や詳細を瞬時に把握する必要があります。
集中力と理解力を試されるパートで、実際のビジネス環境での聞き取り能力が問われるでしょう。
TOEIC®リスニング問題が聞き取れない?3つの理由
多くの受験者がTOEICのリスニングで困難に直面する理由は何でしょうか?
要因は様々ですが、ここでは下記の主な3つの理由について詳しく解説し、リスニングの克服に向けたアプローチを探ります。
それぞれの理由に対する具体的な対策を見つけ、効果的なリスニング力アップを目指しましょう。
- 英語力が足りていない
- 英語に耳が慣れていない
- すべて完璧に覚えようとしている
英語力が足りていない
基本的な英語の文法や語彙を理解していないと、話の流れを追うことが困難になり、内容を正確に把握するのが難しいです。
特にTOEICではビジネスに関連した専門的な表現や慣用句が頻出するため、よりリスニングは困難を極めてしまいます。
まずは基本的な英語の語彙と文法をしっかりと学ぶこと、そしてビジネス英語にも触れましょう。
また、リスニング練習を通じてリアルな英語の発音や表現に慣れておき、英語を日常的に聞く週間をつけることが重要です。
英語に耳が慣れていない
英語はリスニングスキルを養うための言語であり、様々なアクセント・スピード・発音が存在します。
特にTOEICではこれらが多種多様に入り混じっているため、日常生活で英語を聞く機会を増やし、英語に耳を慣らす練習が欠かせません。
英語のポッドキャストを聞いたり、英語のニュースや映画を見るなどして、日常的に英語の音に触れる習慣を身に付けましょう。
また、TOEIC模擬試験やリスニング練習問題を使って、異なるアクセントやスピードに対応する訓練を行うことも効果的です。
すべて完璧に覚えようとしている
リスニングセクションでは大量の情報が短時間で出題され、すべての詳細を覚えることはできません。
情報にこだわりすぎると、重要なポイントを見落としたり、ストレスによる理解力の低下を招く可能性があります。
情報をすべて完璧に覚えようとせず、主要なポイントやキーワードに焦点を当てることが大切です。
主題や目的を理解することに集中し、重要な情報を整理しやすくするためにメモを取る練習を行いましょう。
必要な情報だけを選別することができれば、リスニングに対する苦手意識も軽減できます。
TOEIC®リスニング対策!効果的な勉強法
TOEICリスニングの克服に向けた効果的な勉強法を探している方へのガイダンスとして、ここでは様々なアプローチを紹介します。
効果的な勉強法はリスニング力を向上させると同時に、TOEICのスコアアップも目指せます。
以下のような方法を実際に取り入れてみて、効果的な勉強を長続きさせましょう。
- シャドーイングをする
- ディクテーションをする
- 頻出する単語やフレーズを覚える
- 実際の試験問題を解く
シャドーイングをする
シャドーイングとは英語の音声を聞きながら、話者の言葉をリアルタイムで真似をする練習です。
この方法ではリスニング力と発話能力を同時に鍛えられ、英語のリズムやイントネーションを自然と身につけることができます。
実際のTOEIC試験の音声や英語教材を使い、発音やアクセントに注意しながら同時にリピートしましょう。
リスニングと口述を同期させることで聞く力と発音を連携させ、リスニングスキルを向上させます。
継続的な練習を通じて、英語の音に耳を慣らし、異なる音声素材も使って幅広いシーンに対応できるようにしましょう。
ディクテーションをする
ディクテーションとは英語の音声を聞いて、話者の言葉を正確に書き取る練習です。
単に聞き取りを行うだけでなく、正確なスペリング・文法・そして文脈の理解を要求され、英語の発音や言語構造をより深く理解することができます。
短い会話やニュース・ポッドキャストなど様々な種類の音声素材を用いると良いでしょう。
間違えた部分を正しく理解し何度も繰り返し練習することで、聞き取り能力のみならず、語彙力や文法力も同時に向上します。
頻出する単語やフレーズを覚える
TOEICの試験では特定の単語やフレーズが頻繁に登場する傾向があるため、専用の参考書などを活用して、よく出題される内容を把握することが重要です。
頻出する単語やフレーズを限定することで、試験中の理解速度が大幅にアップします。
文法問題に頻出する時制や条件文・関係代名詞などのポイントも押さえ、例文を通して実際に使い方を練習してください。
単語帳などは持ち運びにも適しており、通勤中や休憩時間などのスキマ時間を活用して学習することもおすすめです。
関連記事:TOIEC単語の覚え方は?コツや点数別での勉強法を紹介
実際の試験問題を解く
上記でも記載した通り、リスニングセクションは各4つのパートで構成されており、それぞれ問題形式や特性が異なります。
実際の試験形式に慣れるためには、これらの各パートを繰り返し練習することが効果的です。
また、時間を計って本番の試験と同じような条件下で練習することで、時間配分の感覚を養うこともできます。
過去の問題集などを活用して、しっかり試験に慣れておくことが何よりも重要です。
TOEIC®リスニングでスコアを上げるコツは?
TOEICのスコアを上げたいが、何をしたら良いのか分からないと感じていませんか?
残念ながらすぐに効果を感じることは難しいかもしれませんが、効果的なアプローチの方法はあります。
TOEICリスニングスコアを向上させるためには、以下のような戦略を試してみてください。
では、詳しく解説します。
- 問題を先読みする
- 疑問詞を意識する
- Part4ではナレーションに集中する
問題を先読みする
問題を先読みすることで、何に注目すべきかを予め把握でき、聞き取りの際に重要な情報を逃さずキャッチすることができます。
具体的には問題文や選択肢からキーワードや重要な情報を特定し、次に問題の内容や答えについて予測を立て、これらのキーワードや予測をメモに書き留めましょう。
質問の内容を理解していることで、会話や講話の中のキーワードや重要なポイントを限られた時間の中で迅速に識別することができ、効率的に解答することが可能となります。
疑問詞を意識する
疑問詞とは「Who(誰が)」、「What(何を)」、「when(いつ)」、「Where(どこで)」、「Why(なぜ)」、「How(どのようにして)」などで、質問の要点を示しています。
これらの疑問詞に注意を払い、聞き取り時に求められている情報の種類を素早く判断しましょう。
例えば「Who」に注目すれば、話者や関係者に焦点を当てる必要があることが分かり、「Where」なら場所に関する情報を聞き逃さなくなります。
疑問詞を意識することでリスニング中に重要なポイントを迅速に捉え、適切な回答を選びやすくなるでしょう。
Part4ではナレーションに集中する
Part4は長い説明文が読み上げられるセクションで、ビジネスに関連する情報を理解し、要約するスキルが試されます。
ここではナレーションの言葉のひとつひとつに集中し、キーポイントや要約を頭の中で整理することが効果的です。
さらに、重要な情報を抽出し、主題や詳細情報・日程・場所・理由などの要点を逃さないようにしましょう。
参考書の付属CDなどでは、自分の好きなタイミングで音声を流したり止めたりすることができるため、慣れるまでは一時停止を繰り返し、内容を整理する時間を設けることがおすすめです。
TOEIC®リスニングにおすすめの参考書
TOEIC®リスニングのスコアアップを目指すには、適切な参考書の選択が欠かせません。
以下2つの参考書はリスニング力を段階的に高めるのに役立ち、実際のテスト環境に近い練習が可能です。
ここでは、それぞれの特徴と使い方を解説します。
- 世界一わかりやすい TOEICテストの授業 [Part1~4リスニング]
- 公式TOEIC Listening & Reading 問題集
世界一わかりやすい TOEICテストの授業 [Part1~4リスニング]
この参考書はTOEICリスニングセクションのPart1からPart4までのすべてのパートを網羅でき、基本から応用まで、分かりやすい詳細な解説と豊富な練習問題が収録されています。
各パート毎に問題形式やアプローチが詳細に解説され、例題を通じて実践的なアドバイスの記載があり、特に難解な語彙やフレーズは分かりやすく説明されています。
リスニングのスキルだけでなく、問題解決力も同時に養うことができるため、非常に有益な参考書です。
公式TOEIC Listening & Reading 問題集
この参考書は、TOEIC試験の実際の出題形式を体験できる公式の問題集です。
ETS(Educational Testing Service)によって開発され、実際のテストと同様の形式でリスニングとリーディングの問題が提供されています。
リスニングセクションでは多様なアクセントやスピードの音声を通じて、実践的な聞き取り能力を試すことができます。
また、詳細な解説と解答解説が含まれているため、自分の弱点を特定し効率的に改善することが可能です。
TOEIC®のリスニングに関するよくある質問
TOEICのリスニングセクションに関して、多くの受験者が抱える疑問や悩みは尽きません。
ここではよくある質問をピックアップし、それぞれの疑問に対する具体的な解答やアドバイスを提供します。
これらの情報が、リスニングのみならずTOEIC全体のスコアアップにつながることを期待します。
Q1:600点を取るにはリスニングで何点取れば良い?
A:TOEICのリスニングとリーディングの各セクションは最大495点で、合計で990点です。
トータル600点を取るためには、リスニングセクションとリーディングセクションの両方で一定のスコアを獲得する必要があります。
しかし、リーディングが得意であれば、リスニングで少し低い点数を取ってもトータル600点を達成することはできます。
このように、自身のスキルや得意分野によって点数の配分バランスが異なるため、模擬試験などを受けて、不得意とする分野を伸ばすようにしましょう。
Q2:リスニング400点のレベルはどのくらい?
A:TOEICのリスニングで400点を獲得するレベルは、日常の会話や基本的なビジネスシーンでの聞き取りが可能であることを意味し、英語の基礎的なリスニングスキルが確立されていると考えられます。
具体的には、簡単な日常会話や基本的なビジネス用語の理解、短い指示のフォローができるレベルです。
しかし、複雑な話題や詳細な内容の把握、速いスピーキングの理解には苦労するかもしれません。
Q3:独学でTOEICを受けても合格する?
A:TOEICは合格点数制のテストではなく、受験者の英語能力を点数で示すテストのため、「合格」や「不合格」という概念はありません。
独学で十分なスコアを獲得することは可能ですが、そのためには効果的な学習計画と自己管理が必要です。
目標とするスコアを設定し、参考書を活用しつつ、コツコツと努力を続けましょう。
まとめ
この記事ではTOEICのリスニングセクションにおける、各パート毎の構成や問題形式の基礎的なことからスコアアップのための具体的な勉強法やコツを解説しました。
リスニングスキルは、日々の練習と効果的な学習によって確実に向上します。
自己学習だけでなく参考書や模擬試験を存分に利用して、目標スコアに向けて努力を続けましょう。
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